© 2019 talking about curtains / miki sato

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ファブリック担当として、カーテンの他にも家具の張地、ロールスクリーン、カーペットに加え、まれにバッグなどのプロダクトも扱う。インテリア全体を布で覆ってしまうというプロジェクトも時々ある。どれも奥深く面白いが、個人的にはやはりカーテンが群を抜いていると感じている。前回は弱点について考えたが、勿論魅力も多い。このサイトのStoryに載せた、「カーテン/境界」というのがそれを私なりに集約した表現なのだが、今回その内訳を語ってみたいと思う。

まずその構造の単純さが素晴らしい。今更説明する間でもないが、レールやワイヤーに引っ掛けさえすれば、あとは左右に滑らせるだけで誰でも簡単に開閉出来る。取り外しだって簡単だ。これがロールスクリーンやローマンシェードではそうはいかない。

動きがあることもカーテンが好きな理由のひとつだ。人が通り過ぎるだけでもふわりと動く。これだけのことだが、これだけのことで空間の印象が柔らかくなる。これもロールスクリーン等には無い現象だ。似たような話だが、自然にゆらゆらとドレープを作り出すのも良い。これに光が射すと、床に独特な影が出来る。色のついたカーテンなら尚更面白い。影だけでなく空間の色彩にも変化が出る。つまりそこにある光や風、環境要素を可視化するのがカーテンの特徴と言える。(つづく)

次々に襲ってきた天災により、今でも日本のあちこちで多くの人が避難生活を送っていると聞く。

我が家も小さな子供がいるため、しっかり備えなければと思っている。

避難所で建築家の坂茂氏がセルフビルドのパーティションを提供していることは一般的にもよく知られていると思うが、こういったニュースを見るたび、建築家は非常時もとても頼もしいな、とその職能を羨ましく思う。私は建築家ではないけれど、一応そういった業界に身を置いているので、何か役に立てることがあるかと自問自答し、その度にやるせない気持ちになっている。

先日、「フィリピンを台風が襲い、何千人もの人々が避難生活を余儀なくされた。」という写真付きの記事を読んだが、その避難所は屋根のないテントとでも言おうか、自立する布製のパーティションで区画されていて、あれは結構快適そうだなぁと思った。

カーテンの弱点は、荷物を立てかけたり、寄り掛かったり出来ないところだ。区画の四辺をカーテンで仕切ると境界よりやや内側で過ごさなくてはならない為、有効面積が見かけより小さいのではないかと想像する。カーテンは、その環境にふわっと存在し、ゆるやかなラインを引くものというイメージがある。無いよりはずっと良いが、家族等の生活の最小単位を囲うという意味ではちょっと心もとない気もする。

具体的に何が出来るのか。相変わらず答えは出せずにいるが、防災及び被災地で役立つ布の在り方については考え続け、構えておこうと思う。

某インテリアメーカーのショールームで色々な商品を見てきた。まず気になったのは素朴な刺繍が施されたリネン調のレース。こざっぱりとしていてとても可愛い。こういったものは99.9%会社では見向きもされないが、個人的には大いに使ってみたい生地だ。

ガーリーな洋服をトライする好奇心も勇気も失われたが、カーテンとなるとそんなことはない。スカートみたいにふわ~っとしたカーテンも作ってみたい。ヒダを多くとるので吸音効果と断熱効果も上がるはずだ。私から甘いテイストのカーテンなど出てくるはずもないとお思いかもしれないが、要望があればやぶさかではない。














もう一点、大き目のハトメがついたバンドが置いてあったので、サンプルとして欲しい旨をアンケート用紙に書いておいた。これはハトメカーテンという、バーに通してかけるタイプのものに使われる。その為カーテンの上部への配置が想定されているが、どこに付けたって構わない。ハトメは実に魅力的だ。ハトメだけでなく、それにまつわる道具も魅力的だ。ハトメを付けるために孔をあけるパンチングと、ハトメのオスメスを合わせて固定する打ち具をサイズごとにズラ~っと並べるとそれはそれは格好良い。打ち具は木槌と合わせて使うが、木槌が不要なハンドプレスもある。これは追々欲しい。

少し前にプラダがハトメまみれの、いかつくも上品な財布やバッグを出していたので、やっぱりプラダは違うね、と厚かましく感心したりした。残念ながら購入には至っていない。